豊中市少路の「たかはし耳鼻咽喉科クリニック」です。大阪モノレール「少路駅」から徒歩約3分。中耳炎、難聴、めまい、副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、咽喉頭炎など、耳・鼻・のどの症状でお困りならご相談ください。院内感染予防のため、また再受診の際の利便性に配慮し、完全予約制にて診療を行っております。

かぜ症候群(咽喉頭炎、扁桃炎など)の診療について

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これまで「かぜ症候群」の治療についてお知らせして参りましたが、今一度整理して掲載させていただきます。

かぜ症候群の診療について

 咽喉が痛い、鼻漏や咳が出る、倦怠感がある等の、主にウイルスによって引き起こされる急性気道感染症が「かぜ症候群」です。当クリニックにおける基本的な治療方針をお示しします。

 2018年4月から、小児科では急性気道感染症等(かぜ症候群)に対し抗菌薬を使わない旨指導することにより、「小児抗菌薬適正使用支援加算」が算定されるようになりました。「かぜ症候群」は、ウイルス感染によって引き起こされる諸症状であり、ウイルス感染には「抗菌薬(抗生剤)」は無効です。しかし、これまで日本では「かぜ症候群」に抗菌薬が多く処方されてきており、その乱用による抗菌薬に抵抗を持つ「耐性菌」の増加が大きな問題となっています。

 近年、小児科の先生方の働きかけにより抗菌薬の適正使用が浸透しつつあり、子供さんを小児科へ受診させた場合、抗菌薬のみならず殆ど薬が処方されないことを経験された方も多いと存じます。さらに国として推進する意味合いもあり、保険診療における「小児抗菌薬適正使用支援加算」が設定されたものと思われます。

 しかし、細菌の感染によって引き起こされる急性気道感染症もあり、その代表が「溶血性連鎖球菌(溶連菌)感染症」です。上気道感染症の10~30%は溶連菌感染症と言われ、その診断には、口蓋扁桃(扁桃腺)を擦過する迅速検査が必要ですが、あまり実施されていないのが現状で、「かぜ症候群」として見逃されている症例は多いと思われます。他の疾患と同様に、溶連菌感染症においても、自身は軽症でも、他人にうつした場合、重度の症状を起こし得ます。

 ウイルス性の「かぜ症候群」には抗菌薬が無効であることを繰り返し患者様に説明申し上げると共に、耳鼻咽喉科専門医として、抗菌薬が必要な「溶連菌感染症」を見逃さないために、2010年頃から、積極的に溶連菌迅速検査を行ってきました。その結果を「耳鼻咽喉科診療所で診るA群β溶血性連鎖球菌感染症」耳鼻臨床 105:145-152, 2012、「小児の急性中耳炎とA群β溶血性連鎖球菌感染症」耳鼻臨床 106:397-402, 2013に、論文として公表しています。

 耳鼻咽喉科専門医としての「かぜ症候群」に対する視点をまとめてみました。

感染がウイルスによるものか、細菌によるものか。

 抗菌薬を使用する必要性の有無の判断は、この点に尽きます。各部位の所見の視診や、溶連菌迅速検査、血液検査などを考慮し判断します。

感染の部位と名称について

 扁桃腺(口蓋扁桃)に膿が付いているので「かぜ症候群ではなく扁桃炎」等、言葉、表現に拘られる患者様もおられますが、上気道(鼻腔から後鼻腔、咽頭から喉頭まで)全体の感染、炎症症状ですのでその旨説明させていただいています。

重篤な疾患への進展

 短時間でも要点を見逃さす診察しています。扁桃周囲膿瘍の形成、喉頭蓋の浮腫は、窒息などを生じうる重篤な所見ですので、必要に応じてファイバーを用い観察します。これらを認めた場合は、入院の上、観察や加療が必要となります。尋常でない咽喉の痛みを感じた場合は、午後の遅い時間や土曜日ではなく、必ず平日の午前中に受診してください。入院先の病院の手配が困難となります。

様々なウイルス感染症

 「かぜ症候群」の原因となるウイルスの特定は多くの場合不可能ですが、迅速検査の発達により、幾つかのウイルスは特定が可能となりました。インフルエンザウイルス、アデノウイルス、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス等です。このうちヒトメタニューモウイルスは胸のレントゲン検査を合わせて行うことが保険診療において必須ですので当クリニックでは検査は行っていません。思春期前後によく見られるのがEBウイルス感染症です。肝機能障害を伴うことが多いこの疾患は、血液検査での診断が必要となります。
 インフルエンザの迅速検査につきましては、従来からの検査キットを使用しており、発熱後12時間から24時間経過した時点が検査に適する時期とされます。発熱直後では、感染が有っても結果が陰性となる場合が有ります。また、発症後48時間を経過しますと、抗ウイルス薬の効果が無いとされますのでご留意下さい。

かぜ症候群の治療

 自身の免疫力によるウイルスの侵入に対する反応が、かぜ症候群の諸症状、鼻漏、咳や発熱です。原因となるウイルスに効く薬は有りません。治療の基本は安静です。症状が強い場合は対症療法となりますが、咳や鼻漏は異物を排出しようとする反応でもあり、それらを止めることが根本の治療でもありません。いわゆる「かぜ薬、総合感冒薬」の、主たる成分は鎮痛解熱薬です。解熱鎮痛薬を飲むことにより、熱は少し下がり、痛みは少し軽快しますが、これも根本の治療では無く、かぜを「治す」訳ではありません。逆に、熱を出してウイルスや細菌に対抗しようとする仕組みを阻害してしまうことになり、頻回の服用、例えば食後毎の服用などは避けるよう診察の際に指導しています。発熱のメカニズムについてはテルモ体温研究所のweb site「発熱のメカニズム」でわかり易く解説されています。発熱が生体にとって有利だという根拠として、1. 病原菌の増殖が抑制される、2. 白血球の機能が促進される、3. 免疫応答が促進される点が挙げられています。

 以前から咽頭へのヨードを含むルゴール液の塗付が行われてきましたが、ヨードの粘膜障害が議論となることもあり、当クリニックでは同処置を行いません。また含漱(うがい)をする際にも、ヨードを含む含漱薬の使用は勧めていません。アズレンを含む含漱液を処方します。ネブライザー処置(吸入処置)も、感染時には刺激となり咳き込み、結果としてクリニック内にウイルスを拡散することになりますので、院内感染予防の立場から処置を控える判断をさせていただく場合があります。

溶連菌感染症の治療、出席停止について

 迅速検査にて溶連菌感染症と診断した場合は、抗菌薬、ペニシリン系で10日間、セフェム系で7日間の内服が必要とされます。他人への感染の恐れがあり、抗菌薬内服開始後3日間は他人との接触を避ける必要があります。集団保育、こども園、学校などへは3日間の出席停止を指導しています。

 多くのweb siteでは抗菌薬内服24時間で菌が消失するので出席停止は1日のみと記載され、当方の説明が間違っているかの様に詰問をされる患者様がおられます。前述の論文を執筆する際に、ありとあらゆる溶連菌に関する論文を渉猟しましたが、1日で菌が消失するという根拠を現在の基準で明確に示したものは有りません。通常の菌検査では、上咽頭などからしっかり菌を採取せねば溶連菌の診断は出来ないとされます。迅速検査が登場する前の、咽頭の菌検査は溶連菌に関しては確実性を欠きます。そのような時代に言われ始めたことが今でもそのまま流布しています。

 耳鼻咽喉科専門医ですので、ファイバーで上咽頭(鼻の奥の突き当り、咽頭扁桃、アデノイドが有る場所)の観察を行う機会が有ります。溶連菌感染時の上咽頭は、扁桃組織であるアデノイドに多量の膿性分泌物が付着した状態で、抗菌薬内服1日だけで菌が消失するとは到底考えられません。後鼻漏(鼻の奥から咽喉への垂れ込み)となり、刺激で咳をすることにより、他人へ拡散します。古い教科書には、溶連菌感染症の咳症状を否定する記載が有りますが、上述の状況が考慮されていません。

 溶連菌の迅速検査で陽性になるのは、使用する検査キットによって異なりますが、ある一定の菌量が必要とされます。他の医療機関を先に受診し、改善しないからと当クリニックを受診される方がありますが、既に抗菌薬を内服開始して3~4日目でも溶連菌迅速検査ではっきり陽性を示す症例にしばしば遭遇します。内服1日で菌が消失するのであれば、迅速検査では決して陽性には出ないはずです。

 以上から、当クリニックでは、大阪府医師会が以前に出した、『学校伝染病における「第3腫その他の伝染病」』の一覧で、「溶連菌感染症 ―治療により3日で菌陰性化― 治療により出席停止効果あり」の文言に従い、3日間の出席停止を指導する方針としています。

診療時間

診療時間
09:00~12:00
12:00~12:15
15:00~18:00
18:00~19:00

※日曜日と祝日は休診です。
※木曜日午後は休診です。
※土曜日午後は原則として12:15まで(受付は11:45まで)です。
※いずれの日も予約が途切れるまで診療時間は延長いたします。
※受付時間は、午前は11:45まで、午後は18:45までです。

クリニックのご案内

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